2018年3月7日水曜日

文学作品の朗読者として☆

朗読するとは、文字として存在している言葉にふさわしい
音を与えていくことです。文字は、ニュース原稿の中にも
演劇台本の中にもあります。ニュース原稿を朗読するプロ
はアナウンサーです。演劇台本のセリフを朗読するプロは
俳優(声だけで演ずる場合は声優)です。そして文学作品
を朗読するプロは朗読家です。文学作品には、さまざまな
散文や詩がありますが、それら作品の一つ一つの言葉は、
本来、特別な音を持っています。文学作品の中にある言葉
にふさわしい音はじっくりと見つけるべきもの。その音を
発見し創っていくのが、朗読家の朗読です。アナウンサー
が日常的に行っているニュース原稿の朗読とは別物です。
ですから、アナウンサーが本業の片手間に行う文学作品の
朗読は、朗読家の朗読と違って当然なのでしょう。一方、
俳優の方が文学作品を朗読するのを聴くと、ご本人の声と
ビジュアルや雰囲気に魅せられます。俳優本人が輝く朗読
です。輝くのは俳優ばかりで、小説や詩の言葉が輝いては
いないと感じるときもあります。それは演劇台本のセリフ
の朗読と同じように、文学作品を朗読されているときなの
かもしれません。

文学作品の朗読者として、作品を輝かせる朗読を目指して
精進したいと思います。朗読者から聴き手へ届けて終わる
朗読を超えて、聴き手の想像力・創造力を刺激する朗読を
求めていきたいと思います。聴き手の皆さまと一緒に作品
世界を創り上げる喜びが、文学作品朗読の醍醐味です(^^)

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