2018年3月16日金曜日

できるけどやらない(^^) 続き☆

暗記できているけれど暗誦はしない。というのも、朗読の
「できるけどやらない」ことの一つかもしれません。
発表会に向けて半年ほどテキストと向き合ううち、作品の
一字一句がすっかり頭に入ってしまいます。本を手に持つ
のは、覚えていないからという、何とも情けない消極的な
理由からではありませんね。

ずいぶん前のことですが、ベテラン俳優の方が、当たり前
のように「朗読は覚えなくてもいいから楽なのよね〜」と
おっしゃって、文学作品をいいお声でお上手に読み上げて
ご満悦のご様子でした。それでは作品は輝きませんT_T
朗読の存在意義は、優れた文学作品が輝いたときに生まれ
ます。〈セリフは覚えなくていいし、身体だって動かさず
に済むし…朗読は芝居より楽〉では、決してありません。
覚えるくらい読み込まないと、創りたい音は見つからない
し、より繊細に身体を使わないと、創りたい音は創れない
のです。朗読活動でそれをしっかりお伝えしていきたいと
、強く思わせていただきました。。。

朗読は、その場で消えていくのものでありながら、同時に
継続的な要素も含む特別な時空間を創造します。奥が深い
ですね。素晴らしいのは朗読者ではなくて、言葉の芸術で
ある文学作品です。作品を朗読によって輝かせ、その輝き
に照らされることで朗読者は輝きます。聴き手である観客
の皆さまも輝きます。
朗読マダム&朗読ムッシュの皆さまには、ぜひ朗読者が本
(語り芸のための上演台本ではなく文学作品)を持つこと
の意味を、考えていただきたいと思います。これで、また
朗読のチカラがつきます(*^^*)

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