小説を朗読するとき、「できるけどやらない」姿勢が結構
大切だと感じます。「できないからやらない」ではなくて
「できるけどやらない」です(^^)
例えば、10のボリュームまで声を出せるように準備して
おいて、出すのは基本6か7あたりです。いっぱいに声を
張ってようやく6か7。ではなくて、10を出せるけれど
6か7です。その余裕に聴き手は何かを感じてくれます。
登場人物の台詞にしても、心情や思考をしっかり追体験し
、10のレベルまで完成させた上で、語り手の語りに従い
ます。10かもしれないし、8かも、3かもしれません。
このとき、たとえレベルを抑えたとしても、聴き手に響く
ものはあるのですね。 ただ、違う方向へやり過ぎていたと
したら、それを抑えても良い結果は望めません。「できる
けどやらない」ではなくて「できなくてやらない」ことに
なりますから(ーー;)
表現者が創り上げた作品世界を「どうぞご覧ください」と
観客に提供する数多の表現芸術と違って、朗読は、表現者
である朗読者が、観客である聴き手とともに、作品世界を
創り上げるスペシャルな芸術です。想像力を発揮して作品
世界を創造するという点では、聴いてくださる皆さまにも
芸術家になっていただきましょう(^^♪
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