2018年2月23日金曜日

「読み聞かせ」って?☆

「朗読と読み聞かせとの違いは?とご質問があったなら、
どう説明しましょうか…」先日、朗読講師としてデヴュー
してくださった(^^)朗読マダムからご相談がありました。

朗読するとは、文字(活字)にふさわしい音を与えていく
こと。読み聞かせはもちろん朗読ですし、ニュース原稿を
読み上げるアナウンスだって朗読です。落語や講談だって
上演台本の朗読といえるかもしれません。ニュース原稿は
アナウンサーが、上演台本は落語家や講談師が語ることを
前提に書かれていますから、(ニュース原稿や上演台本の
中にいる)語り手は、朗読者であるアナウンサーや落語家
・講談師とイコールになりますね。だから彼らが原稿を手
にしていなくても違和感がありません。
一方、文学作品はたいてい、朗読されて聴き手に届くこと
を前提に書かれてはいません。(作品の中にいる)語り手
は、朗読者と一致しないのです。だからこそ、文学作品の
朗読ならではの豊かな世界が広がります。
ただし、読者に小さい子どもを想定している絵本などは、
朗読されて音声言語として子どもに届くことは想定内だと
感じます。朗読者が語り手になることを作品が推奨して、
〈朗読者本人が聴き手に語りかける〉という行為がそこに
生まれます。これが私の思う「読み聞かせ」です(^^)

「読み聞かせ」より「読み語り」という方がしっくりくる
というお声が、朗読マダム&朗読ムッシュから聞こえてき
ました。「読み聞かせ」なのか「読み語り」なのか…どの
ように呼ぶかで、朗読者と聴き手との関係性が変わるよう
に感じます。言葉って面白いですね。

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