名鉄カルチャー朗読教室の発表会は、来週24日午後2:30〜
名古屋都市センター14階にて開催いたします(^^♪
プログラムのラストには、井上ひさしさん・作「握手」を
ご用意しています。井上さんの自伝的小説で、この作品を
朗読することで、せつなさや優しさ、哀しさ…さまざまな
感情を深く味わう機会を得ました。
登場人物は、〈わたし〉と〈ルロイ修道士〉の二人。舞台
は、上野公園に古くからある西洋料理店です。食事をする
二人が描かれます。豪華なお料理が出てくるわけでもなく
(一品料理のプレーンオムレツのみです)、ドラマチック
な出来事も起こりません。それでも二人の言葉のやり取り
の向こうに見えてくる景色に、胸が熱くなるのです。
わたし=中学3年の秋から高校を卒業するまで、仙台の
児童養護施設「光ヶ丘天使園」で生活。
今は社会人となり、東京で仕事をしている。
ルロイ修道士=カナダから日本へ来て間もなく第二次
世界大戦を経験することに。
「光ヶ丘天使園」の園長。
「わたし」は、ルロイ修道士の手を見て、天使園にいた頃
のさまざまな出来事を思い出します。例えば……
・握手を求めて差し出す手➡︎わたしが天使園に収容された
日、ルロイ修道士と握手したときのこと
・両の掌を擦り合せる➡︎畑や鶏舎で働くルロイ修道士の姿
・ふしぎな恰好の左の人差し指➡︎ルロイ修道士の奇妙な爪
について当時囁かれていた噂
このようにして、〈わたし〉と〈ルロイ修道士〉のことが
読者にわかってきたところで、語り手である〈わたし〉は
、食事をしている二人のいまを語り始めます。
食がすすまない様子のルロイ修道士を心配するわたしと、
わたしの仕事がうまくいっているのか…と思い遣るルロイ
修道士。二人が過ごす淡くそして濃密な時空間を、どうぞ
朗読会場にてご一緒ください(*^^*)
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