2018年4月30日月曜日

朗読の存在意義☆

朗読の存在意義について問い続けることは、大事な仕事
の一つだと感じています。

小説も詩も(もちろん例外はありますが)、黙読で享受
されることを前提に創作されます。いわゆる、語り芸や
お芝居の台本、歌詞などと違うところです。小説や詩を
豊かに受容するために朗読は存在するのだと考えます。
優れた受容に支えられた朗読は、ときに作品を輝かせる
ことができます。作品を輝かせる朗読を目指すことが、
小説や詩の豊かな受容を促すのです。文学作品に対する
リスペクト無しには、聴くに値する朗読は生まれないと
思います。逆に、作品をリスペクトする気持ちがあれば
、心に響く朗読は(時間はかかるかもしれないけれど)
いずれ、必ず生まれます(^^)

「発表したいから発表する。何が悪い?」という態度が
いかに傲慢であるか。「作品を輝かせたい。作品の魅力
を共有したい」と真摯に取り組む姿がいかに美しいか。
小説や詩の朗読を聴いていると、朗読者の心の在りよう
が、見たくなくても透けて見えてきます。謙虚に、感謝
を胸に、精進してまいります☆

2018年4月26日木曜日

小説の朗読☆

小説の朗読では、語り手の語り(地の文)をとくに大切に
表現したいと思っています。何を語るのかはもちろん大事
だけれど、その何かを言葉だけで効果的に魅せていくのは
、小説の語り手にしかできないことだからです。

朗読のメインは登場人物のセリフの表現だと誤解している
方もいらっしゃるようですが、それは、テキストが朗読劇
の台本や戯曲の場合です。小説の中にいる語り手の語りは
、ト書きでもなければ、アナウンス原稿でもありません。

一つ一つの作品に、異なる語り手が存在しています。それ
ぞれの語り手の語りにふさわしい音声表現を考えることが
、小説を輝かせることに繋がると思って朗読しています。
朗読マダム&朗読ムッシュの皆さまが、語り手をイメージ
しながら朗読してくださいます。とても豊かです(^^)✨

2018年4月22日日曜日

黙読という読書行為を開く(^^)☆

明治半ば.小説の誕生と相前後して、黙読という読書形態
が生まれ定着していきました。現代では、読書といえば、
黙読を思い浮かべる方がほとんどなのかもしれませんね。

朗読を始めて間もない朗読マダムから、ちょくちょく伺う
のが、「これまで私は何を読んできたのでしょう。まるで
読めていなかったことに気がつきました」というお言葉。
黙読では自分の読みがすべてですから、他者も自分と同じ
ように読んでいると思い込んでいたのが、実は、そうでは
なかったと気づけるのが、朗読教室なのですね。

朗読とは、自分の読みを朗かにする行為です。「これが私
の読みです」と自信を持って言えるように、豊かな読みを
獲得するところから、朗読のお稽古は始まります(^^)

2018年4月20日金曜日

第73回春の院展へ。

昨日は、第73回春の院展へ。素晴らしい作品に心癒され、
元気を頂いてまいりました。

CD『夢一夜』でもたいへんお世話になった牧野環先生は
《ハノイの空》という素敵な作品を出展されていました。
眼前に、事実を超えた真実が、印象的な赤い色をまとって
広がりました。牧野先生は小説を(エッセイ等ではなく)
描いていらっしゃるのだと感じ、現実の時間も忘れて拝見
しておりました。

院展は松坂屋美術館で22日(日)まで。今週末は、日本画
を鑑賞なさってはいかがでしょう(^^)

2018年4月18日水曜日

レッスンが楽しくて♬

素敵な朗読マダム&朗読ムッシュの皆さまとお会いできる
ので、朗読レッスンはいつも楽しいのですが、このところ
のレッスンは、さらに楽しいのです(*^^*)
発表会に向けた、真剣なお取り組みの成果なのでしょう、
皆さまの成長ぶりにうっとりします。作品理解に基づいた
見事な音に促され、さらに豊かな読みと音が生まれるのも
嬉しいかぎり。身体の一つ一つの細胞が活性化されていく
ようです。朗読マダム&ムッシュの皆さま。心より有難う
ございます!感謝です(^o^)/

2018年4月17日火曜日

作品との向き合いかた(^^)

昨日は、セミプライベートレッスンを受講してくださって
いる朗読マダム&ムッシュの皆さまの合同朗読会でした。

瑞々しい作品世界に、たっぷりと心遊ばせることのできた
贅沢なひととき。考え抜いた音、選び抜いた音をていねい
に積み重ねてくださって……言葉が心に響いてきました✨
〈作品を大切にすることの大切さ〉を皆さまと共有できて
いることが、心より嬉しいです。有難うございます(^^)

2018年4月14日土曜日

身体は最高の楽器です(^^)★

楽器としての身体を整えて、鍛えて、少しずつでも優れた
楽器に育てていきたいと願っています(^^)

私たちは、身体を使って声を出しています。声と身体とは
密接に繋がっていて、身体を上手に使えると、のどに負担
がかかりません。楽に伸びやかな声が出せます。腹式発声
を身につけると、安定した聴き取りやすい声が出せます。
身体を繊細にコントロールすることができたなら、無数の
魅力ある音を生み出せます。
まずは、〈声をお腹で支える〉とはどういうことなのか、
頭で理解して身体で感じてみましょう。腑に落ちたなら、
繰り返し練習です。腹式発声が習慣になるといいですね✨

2018年4月11日水曜日

小説や詩が輝く朗読を(^^)☆

〈朗読〉は、読み上げる行為だと思われがちですが、一つ
一つの言葉にふさわしい音を、時間をかけて、充分に吟味
して創っていく作業は、読み上げるというイメージからは
ずいぶん遠いところにあるように感じます。
〈朗読〉とは、豊かな音を創り出していく創作活動です。
豊かな音を得た文学作品はさらに魅力を増して、聴き手の
心に響きます。小説や詩を、朗読によって輝かせることを
目指して、朗読マダム&朗読ムッシュの皆さまとご一緒に
励める日々に、心から感謝です!

2018年4月9日月曜日

作者名は先に★

タイトルにどのような音を与えるか……。朗読者の思いが
滲む魅力ある音で、聴き手を作品世界に誘いたいですね。

文学作品が教科書等に掲載されるときには、タイトルの次
に作者名が書いてありますが、だからといって、朗読では
、そのまま音声化する必要はないと考えています。単行本
や詩集本として発表されるときには、一つ一つの作品ごと
に、タイトルの後に作者名が記されることはありません。
文学作品は、タイトルを含めて一つの独立した作品として
存在しています。私は、「(作者名)・作」と言ってから
作品世界の空気を身体で創り、「(タイトル名)」そして
本文の朗読へと進めています(^^)

2018年4月3日火曜日

一生成長(^^)☆

人生100年(以上)の時代がやってきたようです🎵

敬愛する朗読マダムは、たしか84歳で朗読教室にお越し
くださって、今年で8年目。ん?9年目だったかしら。。
私のほうが記憶力があやしい(^^;;
お健やかに年を重ねられ、ますます魅力的な朗読マダムと
して輝いてくださっています✨
朗読には、文学受容と舞台表現、この両面があります。
優れた文学作品は、新しい自分を見つける(=成長する)
機会を与えてくれます。インプットとアウトプットの両方
で作品を享受する朗読は最強❗️成長せざるを得ません。
朗読ライフは、知性と感性、そして身体も使う豊かな学び
の人生です。美しい90代になられ、発表会を重ねる度に
ご立派な成長ぶりを見せてくださるマダムは、私の自慢で
あり、憧れの女性です(*^^*)

2018年4月1日日曜日

豊かな言葉(^^)

このところ毎日、言葉のチカラについて考えています🎵

「あの言葉に励まされた」とか、「あの言葉に傷ついた」
とか、「あの一言に救われた」とか、折々に言葉のチカラ
を感じること、ありますよね。コミュニケーションの言葉
は、たしかにチカラを持っています。

ほかにも、考え事をするときに言葉のチカラを感じます。
とくに意識していないけれど、私たちは言葉を使って物事
を考えています。上手に言葉を使うことができると、考え
は深まります。考えを前に進めることができます。言葉を
豊富に持っている方が有利です。豊かな言葉を使うことで
柔軟に考えることができて、その結果としてより良い答え
を導き出すことができます。豊かな言葉は、文学作品の中
にあります。優れた作品を朗読し血肉にすることで、自分
の言葉の引き出しを増やしていけると素敵ですね✨

清々しい笑顔と豊かな言葉は、すごく大きな財産です(^^)