2020年8月13日木曜日

アルチュール・ランボー『イリュミナシオン』から「神秘的」

土手の傾斜で、天使たちが、鋼鉄とエメラルドの草むらの中、羊毛のドレスの裾を翻す。
炎の草原は、丸い丘の頂上まで駆け上る。左手の尾根の腐植土は、あらゆる殺人とあらゆる戦闘で踏みにじられて、その稜線はあらゆる災いの物音で描かれる。右手の尾根の背後には東方の進歩のLINE。
そして画の上のほうにある帯が、海の牙貝と人間の夜が織り成す苦しく息詰まるざわめきから造られる。その間に、
星々と、夜と、その他さまざまな華やかさが、土手の正面にいる我々の顔のすぐそばに花籠のように舞い降りて、匂い立つ蒼き深淵を創り出す。

0 件のコメント:

コメントを投稿