2018年9月5日水曜日

川上弘美さんの「神様」の朗読

付き合えば付き合うほど…奥の深い、とても豊かな作品だ
と思わせてくれます。研究Ⅱクラスの読書家の朗読マダム
がお持ちくださいました。感謝申し上げます(^^)

最初は、「くまにさそわれて散歩に出る」です。吃驚!
〈わたしの住まいの三つ隣305号室に、雄の成熟したくま
が引っ越してきた〉ことをまず受け入れねばなりません。
そういう世界なのです。くまのような男ではないのです。
そして、くまと散歩するのが自然な土地柄(ムーミン谷
のような)とも違うのです。

語り手は〈わたし〉です。〈わたし〉の発話は「では」
だけです。〈わたし〉は、くまについて語りますが、
その語りぶりから〈わたし〉が透けて見えてきます。
〈わたし〉は男なのか、女なのか、いったいどんな人物
なのか……について語ることで、私たち自身の考え方、
ものの見方が顕になってきます。面白いですね、優れた
文学作品は、自分を知る機会を与えてくれます。

2 件のコメント:

  1. 川上弘美さんの作品は、言葉の選び方と、それによって作られる不思議で緩やかな雰囲気が大好きです。朗読したことはまだありませんが、読んでみたいと思います。

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  2. はい。ぜひAOBAさまも朗読で楽しんでみてください♬それぞれの方がそれぞれの読みをなさっていて吃驚!読書を開いてこそわかることですね(^^)
    コメントありがとうございました☆

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