2022年11月1日火曜日

小説のこと

 映画に絵があって音があるように、小説にも絵があって音があります。匂いもあります。もっともっといろいろあります(^^♪

言葉で創り上げられた虚構世界の小説は、作者が自身の[脳内イメージ]を反映させたもの。さまざまな形で読者の五感を刺激します。
優れた作者は、豊かな[脳内イメージ]を、自身の[言語表現]と一致させることができるのでしょう。[脳内イメージ]と[言語表現]とは、1枚のコインの裏表のように分離させることができない関係にあるのですね。

私たち読者が、小説という[言語表現]、すなわち私たちの眼前に並ぶ文字列をしっかり享受できたならば、作者の[脳内イメージ]を、そのままではなくともかなり近い状態で、自分の脳内に創り上げることができます。
でも、自分の靴を履いたままでは、なかなか、簡単ではありません。

では、優れた小説を深く豊かに味わうためにはどうすればいいか?

自分の靴を脱いで、〈語り手〉の靴を履いて、〈作品世界〉を体験できるといいですね。
私は朗読家ですから、大好きな朗読を通して、文学を深く味わうお手伝いをします。受け継がれてきた宝物の文学は、私たちの人生をすこぶる豊かにしてくれます。日本の財産を、次世代へとしっかり手渡していけますように(^^)

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