2019年11月12日火曜日

言葉を聴くチカラ

言葉を聴くチカラって、測ることは可能なのでしょうか。
辞書的な意味にとどまらず、言葉が孕んでいる豊かな真実
を聴き取るチカラは、どのように測ればいいのだろう…
そんなことをしばしば考えます。

朗読をするときにも、朗読を聴くときにも、そのチカラは
発揮されます。すべての感覚器官は、言葉を聴き取ること
に向かう感じです。例えば「歩いていた」という言葉から
どれぐらいの速度なのかとか、歩いている姿勢とか、足音
とか、足どりとか…さまざまな情報を、その言葉から感じ
取らねばなりません。語り手、もしくは朗読者が発信して
いる情報を、です。そして、聴き取った情報をもとに映像
を創ります。あらすじをただ追うだけの聞き方ではないの
です。朗読者は声に映像を反映させながら、尚且つ聴き手
が映像を創り上げるのを見極めながら、朗読を進めます。

ところで…
朗読に要求されるテンポとは何でしょう?演劇で心地よく
感じるテンポとは違うはず。ここは大切なところです。
朗読と演劇とを同じように考えている方が、いまでも多い
ように感じます。朗読を〈体の動きを伴わないお芝居〉と
思っていますか?とんでもない(^^)  少なくとも文学作品の
朗読は(朗読劇や芝居の台本の朗読ならばいざ知らず)、
言葉を聴くチカラを持っている聴き手にとっては、〈特別
な読書体験をプレゼントしてくれるもの〉なのですね✨

言葉を聴くチカラをつけたいと思います。そして、素敵な
朗読と文学を存分に楽しみたい。さぁ、読書の秋です(^^♪

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