2019年9月9日月曜日

岸田衿子さんの詩『だれもいそがない村』の朗読

岸田衿子さんという詩人によって綴られた言葉によって、
『だれもいそがない村』が立ち現れてきます。すごいなと
思います。言葉が世界を創るというのを実感します(^^)

詩のなかに、「そのままで そのままで かげぼうしになる
村のはなし」という文があります。この「かげぼうし」
なる言葉が、不思議でとても面白いと思いました。語り手
はどんな音を出しているのだろう…
いろいろ思いを巡らせているときに、加納光於さんの言葉
と出逢うことができました。銅版画のお仕事の際に使って
いらした〈黒〉に関するご発言から一部ご紹介します。

「初期の頃に刷られた〈黒〉は、非常にソフトで、それで
いて原版イメージの勁さをもっているような、やわらかで
はかない調子を出した、つまり、イメージのシャドーとし
ての黒の調子にしたんです。(中略)…形象を保ちながら
揺らぎ、うつろうものとして意識されました。それは色彩
の観念をとり込むことだと思うんです」
〜『加納光於とともに』馬場駿吉先生のご本より引用〜

「かげぼうし」という言葉から生まれる、かげぼうしの黒
が見えてくると、おのずと音は決まってきますね(^^♪

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